私は、アメリカ政治では、トランプは支持しないし共和党も支持しない。
共産主義者とフェミニストを兼ねた投機家と言う立場である私が、共和党を支持できないのは、当然だ。
しかし、議会を襲撃した人達やトランプを批判しつつ、彼らの行動を分断を煽っていると言う様に報道するメディアはもっと苦手だ。
日本についても言われるけど、ここ数年分断と言う言葉がTVを賑わせるようになって、コロナという危機に伴い、『皆で協力して乗り越える為に結束を』と言う報道がされるようになっている。
ふと思うのだが、世界は2008年の金融危機を乗り越えたし、日本は2011年の東日本大震災を乗り越えた。しかし、その先にあった今の世界に、その世界の繁栄に、自分はしっかりと保護されていると感じている人は、どれぐらいいるだろうか。
それに、考える。
私がトレーダーだから考えるのかも知れない。トレーダーと言うのは、自分のポジが常に間違っている可能性、自分の逆をやる人間が正しかった場合の現実、それらを常に考える。
だから、考えるのである。
私は、共和党の中絶反対や小さい政府などの政策や理念は一切信じないし、支持もしない。保守と言う古き良きアメリカを懐かしむ気持ちも大嫌いだ。
しかし、もし、最大多数の最大幸福の為には、共和党やトランプが正しかったら?そう思うのは、日本人だからかも知れない。
日本は、今から70年前に、悲惨な戦争を起こした。そして、中国や韓国に凄く迷惑をかけてしまった。真珠湾まで爆撃して、アメリカにも迷惑をかけた。恥知らずにも、ヒトラーと同盟までしてしまった。
その戦争の時、アメリカに対する勝利の嘘を流すメディアを信じた日本国民がどれだけいたことか。その瞬間にも、東京では自分の頭の上に爆弾が落ちてきているのに。
それなのに、勝利を信じて戦争を支持した。
それが、正しいと思われていたし、日本が偉大になるとの、間違った幻想を抱いていたからだ。
しかし、精神病では、重い人こそ病識がないと言う現象がよく起きる。
私は、もしその時代の日本に生まれていたら、竹やり持ってアメリカと戦争したいと思っている人達、日本が戦争に勝利しようとしているから、『勝つまでは欲しがらず』『お国の為に』結束する人達とは、分断していたいと思うのだ。
もし、当時生まれていたら、命がけで反戦運動をしたかもしれない。
当時は、共産主義者も沢山投獄された。私は、今でも共産主義者だから、当時生きていたら、かなり命の危険を感じただろうと思う。
私は、自分の頭の上に爆弾が落ちてきて、日に日に貧しくなり、食べる物もなくなる環境に置かれている時、自国の勝利を信じられないし、自国が勝利していても、自分には恩恵がないのだな…と現実を見てしまう性格だ。
とこどで、今の時代、分断に反対して結束したからと、多くの人に利益があるだろうか。
この国の政権は、『自助、共助、公助』と言っている。しかし、政治が掲げるべきは、『公助、公助、公助』であるべきであり、こんな無責任なことを言う政権は、全く支持できない。
2012年から日本ではアベノミクスがあり、景気が良くなったとは言われる。しかし、その結果、僅かばかりに給料は上がったかもしれないが、欲しい未来、思い描いた未来、それが手に入った人間、真に満足している人間はどれぐらいだろうか。
結束した結果に、守られる未来と今は、どのようなものだろうか。
恐らく、この日本にしろ、アメリカにしろ、99%の人達を守り、彼らの未来の可能性を失わせない、そんな夢が守られることは、ないのではないだろうか。
一時の熱狂でバイデンを応援する報道をするメディアには違和感しか感じない。
結束を呼び掛けているのはメディアだが、日本のアメリカに対する勝利を報道したのも、戦時中はメディアだった。
その二つの現実のシンクロを凄く感じてしまうのだ。
自らが、今の地続きで繁栄した国家や社会があっても、その世界で居場所がない。その場合も結束すべきなのだろうか。
結束しないと乗り越えられないと言われる。
しかし、結束した結果の未来は、公平に分配されるのだろうか。
綺麗な言葉に乗せられて結束すべきと思ってしまう人は、今一度、この部分について考え直した方がいい。
これができないから、貴方は今日も搾取されている。