一週間に一本は映画を観ることにしている。
知識は、読書だけでつくものではなく、知性も経験も、仕事をしたり人と会ったり、それだけではなく、エンタメに親しんだり、色々な出来事の中で身について行く。
そう思ったので、読書の時間を減らしても、映画やアニメ、ゲームの時間をとっている。
今日は、映画の紹介だ(*‘ω‘ *)
【1917 命をかけた伝令】
場所がヨーロッパなので、イギリス映画なのかなと思いつつ、最後まで集中して観ることができた。
全体的に淡々とした印象だが、登場人物が多くないのが、私にとっては観やすかった。
前線での突撃命令を中止して、敵軍の罠にはまりそうな前線部隊を救う命令を運ぶ一人の男性が主人公だ。
主人公はイギリス側だ。ドイツ軍の支配する地域を通って命令を運ぶ。途中戦闘機が出てきたり、狙撃されたり、ドキドキしながら見ることもできる。
全体的に画面は暗いが、田園風景もあり、とても綺麗だった。そこまで派手なアクションはないが、危険地帯を通って(敵軍が支配している地域をっ通って)伝令をすることの危険が分かり、少しドキドキする。
この映画も、近頃の映画の特徴だが、男女の性愛的ロマンスが一切ないのがいい。一緒に二人の男性が伝令に出るが、その二人の対等な人間関係も描かれていて、それもとても良かった。
その反面、私は戦争が大嫌いなので、この非生産的経済活動を…大きいものを50年に二回もやった人類の愚かしさには、少し辟易してしまった。
戦争映画を観ると、もう戦争は繰り返してはダメだと心底実感する。
結論から書くと、次に書く二作目の方が、私は良かった。
私はシャーロック・ホームズは知らないのだが、この映画はコミカルであり、テンポのいいアクションありと、飽きずに観ることができた。
名前は忘れたが、ロンドンの名士が犯人になる犯行の数々が繰り返される。全てがオカルト的であり、犯罪の仕組みは想像しにくい(最後に謎解きされるが)。
犯人は秘密結社に属している人物という、オカルト好きには美味しい展開。
次はこの人物が死ぬなど分かるが、どう殺されるのかは気になる反面、犯人が手を下す様子がないので、ミステリーだった。
衣装や風景、小物などが凄く綺麗でかつ可愛いので、そういう歴史的なものが好きな人にはそこも見どころだと思う。
一応サスペンスだが…、私は原作を知らないのだが、結構オカルトチックな一面がありつつ、それが科学的に解明される仕組みだ。
少し、女性の在り方が古いが、それはヴィクトリア時代というのと、原作の出た時期が古いので考えれば納得いくので、そこまで嫌な感じはしない。
面白く観られたと思う。
【シャーロック・ホームズ シャドウゲーム】
個人的には一作目よりこっちの方が面白かったと感じた。
前作と同じく衣装や風景、小物や建物、全てが手が込んでいて凄く美しい。私は、古い物が好きなので、そういうのを見ているだけでも気持ちが上向く。
前作と同じく、会話のテンポもよく展開も全体的にコミカル。アクションも迫力があってとてもいい。
個人的には、こっちの方が敵役が良かったと感じた。前作は、少しオカルトな秘密結社が敵だったのだが、こっちでは、資本主義そのものが敵になっている。その意味では、資本主義に対するアンチテーゼ的テーマがあって、こっちがより大人向けだ。
陰謀を企む犯人(名前は忘れた)、自分の会社で作る武器を売る為に、ヨーロッパで世界大戦を起こそうとする。その為に各地で爆破事件が起き、その犯人を追い詰めるのが、この二作目だ。
女性の扱いも、何故か、こっちだと、少し近代的になる。時代が時代だから、そこまでフェミニズム的な観点では気にならないのだが…。
最後あたりのチェスのシーンが凄く良かったと思う。
【ナイト&デイ】
こちらは、キャメロン・ディアスとトム・クルーズが共演しているので、期待して観たが、個人的には今一だった。
会話や人間関係は、少しジョークを交えて描かれていて面白いが、そういうのに私は嗜好性がないので、今一楽しめなかった。
スパイのトム・クルーズと偶然出会った一般女性のキャメロン・ディアス。しかし、その際のやり取りを理由に、スパイ組織に追われることになるキャメロン。その中で、トムがキャメロンを助けようとするのだが、キャメロンが元気があるが臆病な女性なので、各所で足を引っ張る。
しかし、その足の引っ張り方で、古い女性のイライラさせる感じはなく、足の引っ張り方が好循環になることもあり、全体でコメディタッチ。
僅かながらロマンスがあるが、それも乾いた感じで流れを邪魔しない。
しかし、キャメロン・ディアスは凄くプリティだし、トム・クルーズもかっこいいのだが、それだけと言う感じで、スパイものだと思うのだが、それにしては、推理する瞬間もなく、アクションや会話を楽しむだけの映画だった感じだ。
もう少し、私が若かったらこういうのも好きだったかもしれないが、BBAにはもっと淡々とした方が合っている様だ。
【インセプション】
近頃、レオナルド・ディカプリオの出ている作品が自分に合いやすいと感じる様になった。
この作品は、舞台は近未来であり、夢の中に入れる話。少し今流行りの鬼滅の鬼の能力のモデルになったのかな?と考えてしまった。
夢の中に入れるだけではなく、見る夢を設計できるのだが、夢の中に入ってアイディアを盗むだけではなく、新しいアイディアを植え付ける(インセプション)できるか?というのが、それをしようとするのが、テーマだ。
主人公が、過去に妻を亡くしていて、それがトラウマになっている。それが、インセプションの仕事を邪魔することがあるが、それでも、子供に会えるようになる為に、祖国に帰る為に、インセプションの仕事を受ける。
その仕事が難易度が高く、夢の中でも夢主が自分の潜在空間を守ろうとする。その戦闘の中で、仲間が順番にピンチになりつつ、最後は夢から出られないかもしれない…という危惧が湧くところは想定内だが、最後はハッピーエンドだ。
美術的には、風景は世界各国に渡っていて、とても美しい。出てくるキャストも、ディカプリオ以外も魅力的で申し分ない。
アクションも凄く迫力はあり、集中して観られる。しかし、夢のまた夢とあり、少し複雑だ。疲れていない時に観たい作品。
上記と同じく、レオナルド・ディカプリオの出ている作品。
こちらは、レオナルド・ディカプリオが凄く魅力的に見えた。ワイルドであり飄々としていて、かつ強キャラという立ち位置だ。それを見るだけでも、この映画は価値があるが、社会問題を題材にしている。
題名から分かる人が多いと思うが、アフリカでの紛争地でのダイヤの密輸とその密告が一つの題材になっている。
主人公は、ダイヤの密輸業者。アフリカにコネあり、先進国大企業にコネあり。悪いことをしているが、金が目的であり、元傭兵なので、守銭奴なのか…その雰囲気が出ていていいが、二人の人物との出会いと、それに伴う状況の変化で心境が変わる。
アフリカで子供を武装勢力に攫われた男性が埋めたダイヤを巡る物語。
それを、主人公は最初、そのアフリカ男性を騙して密輸しようとするのだが、女性ジャーナリストとそのアフリカ人と一緒にいる内に、恐らくは保身の為もあっただろうが、ダイヤ密輸の密告に協力する。そんな物語だ。
社会問題に興味がある人間が見ても面白いし、アクション映画として見ても、とても展開がいいので、面白い。こちらは、かなりお勧めだ。
【裏切りのサーカス】
この映画は、普通のスパイ映画とかなり違う。しかし、実際に凄く近いと思う。
ドンパチは一切なし。銃撃もなし。ひたすらサスペンスとして、誰がソ連側かを割り出していく内容だ。出てくるキャストも若い人は少なく、基本は、年配の人達の間でなされるゲームだ。
一回見ただけでは全然分からなかったし、人間関係が脳内で繋がることもなかった。
何故、その人物が裏切者だったのか、その流れが全然分からない。
まず、サーカスというのは、イギリススパイ上層部の名称で、その中で、ソ連に情報を流している人が一名いる…という始まりだ。サーカスは5~6人だったと思う。全部を覚えるには難しすぎた映画だ。
そして、そのサーカスを探る為に、数年前に辞めた主人公に話しが回ってくる。主人公は個人的に信用できそうな人物を複数雇い、サーカスの調査を開始する。
その中で、偶然ソ連のスパイと接触した人物が持っていた情報、それのやり取りにおける齟齬。それを理由に、サーカス内のスパイの失敗が明るみに出て、犯人逮捕に至る。
しかし、その中でカーラというソ連のスパイが出てくるのだが、この人物の描かれ方は美しいと思った。ソ連という国にロマンを感じてしまう。
そして、頭が良くないとスパイになれないことについて、納得がいく。
この映画がほぼ完全に理解できなかった私には無理な職業だ。