ダウ平均の暴落を願うドル売り日記(*‘ω‘ *)

基本は億にも達していないトレーダーの日常。トレードも読書も英語の勉強も、趣味もお洒落もダイエットも、全て無理なく楽しく続けることをモットーにしています。小さな努力も続ければかなり大きな成果に。基本成果を早く出そうとするから皆苦しいのだと思っています。

『不滅のあなたへ』を今出ているの全巻読み終わった(*‘ω‘ *)

読み終わったのは、半月ぐらい前なのだが、『不滅のあなたへ』と言う漫画を、全巻読み終わった。

 

 始まりは、私の好むタイプの話だった。

主人公のフシと言う名前は物語の途中でつくのだが、主人公は不老不死の存在で、最初は小さな球で、それが外界の色々なモノに触れあうことによって、姿形が決定していく。

この1巻の表紙の姿も、初めて球(フシ)が出会った少年の姿だ。その前は狼の姿で雪原を歩き回る。

少しずつ人間らしさなどを、フシが学んでいく。

何も自我のない生き物や存在が、外界の刺激で色々なことを学び成長していくというストーリーは好きだったりする。最初は、その様子を描いた物語なのかな?と思ったが、展開は変化していく。

フシの敵の様な存在が現れるのだ。ノッカーと言うらしい。

その存在は、何かを獲得したフシを取り込むことを目的としているのだが、そのノッカーが人間を殺してしまう。それを防ぐために、フシは、ノッカーと戦うが、最初は、ノッカーを避けるように動く。

ノッカーと戦いつつ、色々な人と出会って、色々なものを獲得していく。その様子が描かれているのが、この作品だ。

途中の、囚人ばかりの島の話は、かなり夢中になって読んでしまった。

フシが初めて不死身であることを生かすシーンではないだろうか。自己肯定的でいいと思う。

フシそのものも、最初の少年の姿は、中性的で、とても可愛くどこか儚げで美しい。童顔なのも、能力(不老不死であること)とギャップがあっていいと思う。

 

色々な人とフシが出会っていくが、フシは、不老不死だけど、出会う人はノッカーに殺されたり、寿命だったり、トラブルに巻き込まれてりして、死んでいってしまう。

その度に、その人達の姿をフシが借りれるようになって、その能力も使えるようになっていく。

 

そして、最後、ある都市を守る為に、自分の能力を拡張していく。

それが、この中世ヨーロッパの世界を模したような世界での最終決戦になる。

個人的には、最終決戦よりも囚人の島にいた時の方がワクワクしたかも知れない。

最終決戦では、フシが、自分が不死なだけではなく、周りを生き返らせることができることも学んでいく。その中で、同じ不老不死と言える仲間を獲得する。

 

実は、この間に、少年の見た目を獲得して、最終決戦を迎えるまでに、実は、100年以上もの時が過ぎてしまっていたりするのだ。フシは色々な人に出会いつつも、別れを経験している。

しかし、それにも拘らず、どこか賢者のような雰囲気ではなく、常に学ぶ姿勢と、稚拙感があるのは、いいのかも知れない。

 

恐らく、本来は、ここで最終回の予定だったのではないか?と思うが、この後は、現代編に入る。現代編に入って、2巻ぐらい進んだところで、今のところ、最新になる。

 

この作者は、中性的キャラの描き方が素敵だと思った。

フシに中世的な美少年の姿をとらせているのだが、フシが変身できる存在に、中性的な女性の姿もあったりする。

不老不死という人外な存在を描いているのだから、男らしかったり女らしかったりすると、どこかミステリアスな雰囲気が損なわれてしまう…その配慮かも知れないが、中性的故、どこか、無敵でありつつも、あどけない雰囲気があって、そこが主人公の魅力だ。

 

ただ、全体として、どういう分野の漫画なのか、分からない?バトルか?主人公の成長物語か??

 

それでも、女らしさや男らしさに価値がなくなりつつ、現実の世界を思うに、そういうキャラを主人公に据えたこの漫画に価値はあると思う。

フシそのものは、女性の姿も男性の姿もとれるので、性別がない。

性別に縛られず、周りに意識される姿の自分を自分とする。これは、自己肯定感そのものではないだろうか。

 

途中、現代編に入ってから、フシが、愛とは??と悩むシーンがある。少し好きだった。

私も、正直愛も恋も分からない。恋人がいたことはあるが、その人のことを好きだったか?と聞かれると、誰でも良かったとしか思わないので、多分、心から人を愛したことはないだろう。その意味で、自分も未熟なのだが、その未熟さを、数百年生きても克服できていないフシを描くことで表現している印象もあり、しかし、この物語の中で、フシが愛を知ることもないのだろうなと思うと、恋愛や結婚を一種の絶対的美徳とする日本の価値基準に挑戦している一面がありとてもいい。

 

この漫画、フシを愛するストーカーチックな女性が出てくるが、それを一種醜悪に描いているのだ。

この作者は性別に縛られて、恋愛するというステレオタイプについて、疑問を持つタイプなのかも知れない。

しかし、そのストーカーチックな女性は、私は嫌いではない。

日本のヤンデレ物だと、ヤンデレの女性に絶対に主人公の不利になることをさせない。結局男尊女卑なのだ。それでいて可愛く描いてくるのだから、私は、日本のヤンデレ物語の女性を馬鹿にしたその雰囲気が嫌で嫌で仕方ない。

そういうリベラルなジェンダー規範のある自分にしてみたら、この漫画に出てくるそのフシのストーカーが嫌とは全く思わない。フシに不利になることもするから。

自立しているかは、恋愛脳じゃないか?ではなくて、相手に不利なことも、自分の利益の為にできるか?にあると思う。日本の男性は、あのタイプの女性は嫌いで、この漫画のその部分をイライラして見ているのではないかな?と思うと、その点は、小気味いい。

 

全体的に、フシが学ぶに従い、色々な人と交友関係が広がるが、それでも、恋愛が一切ないのは、あっても、どこか、恋愛の価値を舐めているのは、とてもいい作風だと思う。

 

少し哲学的なことを考えつつも、主人公の成長が見たいという人間には、お勧めの漫画だったりする。